しみず館と子供たち
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さくらプロジェクト活動年表2010年~2012年(2000年代)




2010年度   新男子寮せいほく館完成 第7回寮生訪日研修実施


せいほく館
新男子寮せいほく館

2010年度さくらプロジェクト タイ スタッフ
カンポン・チャオワタナーサクン(寮長)9月まで
ペン・ジャチョン(10月より寮長)
タンヤラット・シースワン(経理)
ガイ(ブアパン)アイチャー(ジャトーブー村小学校教員)
ラッポン・ワタナソンパン(運転手)
ワナサナン・サポン(さくらエコホーム寮母)
シリントラー・パテ(食事)
三輪隆 (代表・ボランティア)
山中俊彦(ボランティア)
さくら寮生99名 さくらエコホーム23名

2010年4月10日 さくら通信39号発行

2010年5月 しみず館開寮。すみれ館から女子寮生が転居を完了。

2010年6月12日 東京芝浦工業大学豊洲校舎にて開催された「第24回タイ山岳民族の暮らしを考える夕べ」にて講演。

2010年8月 寮内スポーツ大会開催される。

2010年9月 寮長のカンポン・チャオワタナーサクンが国家公務員試験に合格して、10月1日付で文化省に入省。さくらプロジェクトを退職。寮長をペン・ジャチョンが引き継ぐ。

2010年9月10日 さくら通信第40号(創刊40号記念号)発行。

2010年10月 第7回寮生訪日研修が実施される。メンバーはノンヌット・パンブー、モリラット・ジャトー、チャワリット・ジャハケー、パニー・ムポ、ワサナー・ジャチョー、スウィモン・ジットパーヌポンの6名。10月2日、3日に日比谷公園で開催された外務省主催による国際協力活動の祭典「グローバルフェスタ」にも参加。神戸ではさくらプロジェクトの活動報告説明会開催。

2010年11月 新男子寮西北館が完成。11月より男子寮生がひまわり館から転居完了。これによりすみれ館、ひまわり館のふたつの施設がさくらプロジェクトの手を離れる。

2011年1月28日 さくら寮にて設立20周年記念式典および新男子寮「せいほく館」(東京西北ロータリークラブ寄贈)の贈呈式が行われる。

訪日寮生、原宿竹下通りで
訪日寮生、原宿竹下通りで

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2011年度  設立20周年 第8回訪日研修実施


設立20周年 第8回訪日研修実施せいほく館
せいほく館竣工セレモニー

2011年度さくらプロジェクト タイ スタッフ
ペン・ジャチョン(寮長)
タンヤラット・シースワン
ワナサナン・サポン(さくらエコホーム寮母)
ガイ(ブアパン)アイチャー(ジャトーブー村小学校教員)
シリントラー・パテ(食事)
ラッポン・ワタナソンパン(運転手)
三輪隆 (代表・ボランティア)
山中(ボランティア)
木下奈津季(ボランティア)
さくら寮生86名 さくらエコホーム25名

2011年5月 立命館アジア太平洋大学に在学中の木下奈津季が10ヶ月間の体験ボランティア・スタッフとして来寮。

2011年5月10日 さくら通信第41号(設立20周年記念号)発行

2011年6月18日 東京芝浦工業大学豊洲校舎にて「第25回タイ山岳民族の暮らしを考える夕べ」(芝浦工業大学清水研究室主催)開催され、講演。

2011年9月5日 さくら通信第42号発行

2011年9月30日〜10月13日 さくらプロジェクトスタッフのタンヤラット・シースワンと寮生のパジャリー・べセクが日本研修旅行に参加。10月1日、2日に日比谷公園で開催された外務省主催の海外協力の祭典「グローバルフェスタ2011」に参加。

2011年12月9日、10日 さくら寮にてウィンパパオのルンアルン・プロジェクト(中野穂積さん主宰)、パヤオ県のシャンティ財団の子どもたちと友好スポーツ大会開催。

  2011年12月24日 日本事務局長の清水郁郎氏(芝浦工業大学准教授)来寮。

2011年12月27日〜31日 三輪引率により現地スタッフのラオス研修旅行実施(ムアンシンとルアンプラバン)

スタッフ旅行でラオス・ムアンシンへ
スタッフ旅行でラオス・ムアンシンへ

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2012年度  「平成24年度外務大臣表彰をいただきました」


外務大臣表彰レセプション会場にて
外務大臣表彰レセプション会場にて。2012年8月24日 在チェンマイ日本国総領事公邸。

このほど、さくらプロジェクトの活動に対して、日本政府より平成24年度外務大臣表彰という身にあまるご褒美を受けることになりました。(受賞者の名義は三輪の本名である「篠田隆司」となっております)。

今回の受賞は大変な栄誉ですが、これは私個人の功績ではなく、さくらプロジェクトを支援してくださったすべての人々の功績に対して与えられたものだと解釈しています。支援者のみなさまに感謝の気持ちを捧げて、その報告をさせていただきたいと思います。

8月24日午前11時より、チェンマイの日本総領事公邸において表彰式とレセプションが行われました。

表彰式には柴田和夫総領事をはじめ在チェンマイ日本国総領事館の職員のかたがた、さくらプロジェクトの共同設立者である畑聰一先生(芝浦工業大学名誉教授)。日本事務局の風間茂さん、そして支援者代表として勘里貞子さん、奈央さん、タイからはさくら寮のスタッフ、ペン・ジャチョンさん、タンヤラット・シースワンさん、ラッポン・ワタナソンパン君、ボランティアの山中俊彦さん、寮生代表としてメー・センヌワンさんとナルモン・セドゥクさん、さくら寮OB代表のカンポン・チャオワタナーサクン君、ウィラット・ウィセットガムワシン君、ミントラー・エナスワンさんが出席してくださいました。

また社会開発人間の安全保障省チェンラーイ事務所所長のプリーダー・クナーマーさん、さくら寮の子どもたちが通うサハサートスクサー・スクールのウィチャイ・ソンセン校長、さくら寮のあるチェンラーイ市ナムラット地区の住民代表のセリー・ブンユンさんが来賓としてご出席されました。

表彰式では、柴田総領事のご挨拶のあと、玄葉光一郎外務大臣署名の表彰状と記念品の贈呈があり、そのあと、三輪が受賞の挨拶。続いてカンポン・チャオワタナーサクン君がさくら寮卒業生を代表して祝辞を述べてくれました。最後は畑聰一先生が祝辞と乾杯の音頭をとっていただきました。

表彰式の様子
表彰式の様子

外務省より正式なアナウンスがあったのが、7月12日。まずは受賞第一報を受けての、日本事務局の風間さんからのさくらプロジェクト里親会メーリングリストへの寄稿を紹介します。

日本事務局からの報告 日本事務局代表 風間茂 みなさまにとてもうれしいお知らせです。このたび、永年にわたるタイでの教育支援活動を認められ、さくらプロジェクトが日本国の外務大臣表彰を受けました。(さくらプロジェクトは任意団体ですので、表彰は三輪さん個人が受ける形となります)

 外務省の発表(7月12日)では、今回、個人の部で62名、団体の部で18の合計80の活動者、活動団体が受賞しました。

以下は外務省ホームページからの抜粋です。

「外務大臣表彰は、多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としています」

 さくらプロジェクトは、その永年のタイでの教育支援活動を認めていただいたことになります。

 今回の受賞にあたり、三輪さんは、「今回の表彰は、三輪個人ではなく、さくらを支えてくださった多くの支援者の方への表彰であり、自分はそれを代表して受けるだけ」とおっしゃっています。

 三輪さんの受賞は、支援者と三輪さんが共同でいただいたものと受け止め、ここは素直に喜びを分かち合いたいと思います。といっても、20年以上支援の輪を保ち続け、教育活動を続けてきた手腕はまさに、三輪さん個人の力量によるところ大ですが。

 さくらプロジェクトは支援者の皆様に支えられています。皆様におかれましては今後ともご支援をよろしくお願いいたします。

  以下は、在チェンマイ日本国総領事館公邸にて行われた式典での柴田和夫総領事、三輪、畑聰一氏、OB代表のカンポン・チャオワタナーサクン氏のスピーチです。

表彰式の様子
  総領事よりのご挨拶
在チェンマイ日本国総領事館
柴田和夫総領事

    本日は、お忙しい中、篠田隆司氏に対する平成24年度外務大臣表彰式に多くの方にご出席いただき、真にありがとうございます。篠田隆司氏の外務大臣表彰式に際し、一言ご挨拶申し上げます。

 篠田氏は、1986年、タイへの初めての訪問を契機に、本日、日本からわざわざお越し頂きました「さくらプロジェクト」の顧問で芝浦工業大学名誉教授の畑聰一氏らと共に、1991年に北部タイ山岳少数民族の子供達のための教育支援等を目的とした民間ボランティア団体「さくらプロジェクト」を設立されました。その後、同プロジェクトは、チェンライ県において、山岳少数民族の子供達が通学の問題なく勉強できるための生徒寮の建設・運営事業を開始しました。

篠田氏は、同プロジェクト設立当初は、専従のスタッフとして、また、2001年からは同プロジェクトの代表として、実に20年以上に亘り幅広い支援活動を実施して来られました。

現在、同プロジェクトは、チェンライ県を中心として10を超える施設を運営しており、山岳少数民族の子供達の教育を経済面及び環境面において支援しております。

それらの生徒寮の卒業生は、過去20年間で約360名にものぼっており、現在までのところ、3名の卒業生が国家公務員に奉職した他、看護師、教員、地方公務員、日系企業の社員等として、多くの人材がタイ社会の様々な分野で活躍しております。

篠田氏は、山岳少数民族の教育支援以外にも、「タイ山岳民族文化交流会館」を建設し、山岳少数民族の伝統・文化の保護・継承活動面においても多大な貢献をなされました。その他にも、篠田氏は、生徒寮の寮生を訪日研修に参加させ、日本文化とタイ山岳少数民族文化の相互交流の推進面においても貢献しております。

 篠田氏の20年以上にわたる山岳少数民族に対する支援活動は、特に、山岳少数民族の子供達への教育普及、教育機会の拡大及び生活の向上並びに山岳少数民族の伝統文化の保護・継承の観点からも大変有意義なものであります。なお、篠田氏によりますそれらの活動は、我が国の有為の協力者の支援に支えられたものであり、タイの山岳少数民族の子供達への支援との観点のみではなく、日・タイ両国国民の友好と相互理解の促進の観点からも大変意義のあるものです。

 今回の篠田隆司氏に対する外務大臣表彰は、その様な篠田氏による20年以上に亘る山岳少数民族に対する支援活動が認められたものであります。一口に20年と言いましても、それは、大変永い期間であります。過ぎし20年の間には、人には言えないような辛い出来事等もあり、本当に種々のご苦労があったものと推察しております。

恵まれない山岳少数民族の為に少しでも役に立ちたいとの篠田氏の崇高な志は、これまでの幾多の試練にも屈すること無く、今日まで、一歩一歩着実に我が道を歩んで来られました。外務大臣表彰は、その様な篠田氏のこれまでのご尽力とそのご功績に対する顕彰であり、今回の外務大臣表彰を衷心よりお祝い申し上げます。

本日ご出席いただきました皆様をはじめ、篠田氏の活動を、陰になり日向になって永年にわたり支えてくださいました日タイ両国関係者の皆様に対してもこの場をお借りして心より感謝申し上げます。

 最後になりましたが、篠田隆司氏、「さくらプロジェクト」関係者及び現在生徒寮で学んでいる生徒達の益々のご多幸とご健勝をお祈りして、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

                          表彰式の様子
表彰状授与の様子

受賞の挨拶
さくらプロジェクト・代表
篠田隆司(三輪隆)

   柴田和夫総領事をはじめ在チェンマイ日本国総領事館のみなさま、タイ社会開発人間の安全保障省チェンラーイ事務所のプリーダー・クナーマー様、そしてご来賓、さくらプロジェクト関係者のみなさま。本日はお忙しい中、お集まりくださり、ありがとうございました。またさきほど、柴田総領事には身にあまるお褒めの言葉をいただきましたこと、本日このような栄えある場所にお招きいただきましたことを、日本政府外務省関係者、とりわけ在チェンマイ日本国総領事館のみなさまに心よりお礼申し上げます。

 私が初めてタイに来ましたのは今から26年前の1986年、30歳のときでした。ふとした偶然から北部山地民の人々との出会いがあり、彼らの文化に深く魅了されました。とりわけ子どもたちの表情に親しみを感じました。それ以来約3年間にわたって、フリーのジャーナリストとして、山地民の村をめぐり歩き、1年の半分以上を彼らと共に山の村で暮らしながら、写真を撮ったり、彼らの文化や生活を記録にとどめるといった活動をしていました。そんなとき、チェンラーイのアカの人々の集落調査のご協力をしたことがご縁で、本日もおこしいただいている畑聰一芝浦工業大学名誉教授と出会い、山地民の人たちからの切実な要請にも後押しされて、1991年春に畑先生と二人三脚でさくらプロジェクトを設立いたしました。

さくらプロジェクトはタイ北部山地民の子どもたちの教育を支援するNGOです。チェンラーイ市ナムラット地区に寄宿舎を建設し、村に学校がなく、また教員や設備の不足によって十分な教育を受けられない子どもたちを寄宿させ、本日の来賓のおひとりであるウィチャイ・ソンセン先生が校長をされているサハサートスクサー・スクールなど、市内の学校に子どもたちを通学させています。

21年間に400名近くの卒業生がさくらプロジェクトから巣立ち、本日お越しいただいたカンポン・チャオワタナーサクン君をはじめとして多くの卒業生たちが各方面で立派に活躍しています。このことは私のみならず、さくらプロジェクト支援者全員の誇りです。 私のような者が微力ながらなんとかこれまで活動を続けてこられましたのも、日本のみなさまのたゆまぬご支援、またタイのかたがたの寛容でおおらかな心、とりわけさくら寮のあるチェンラーイ県ナムラット地区の住民のみなさまの山地民に対する深い理解とご協力があったからこそと思っております。そして少しだけ付け加えさせていただくならば、私自身が山地民の人々に限りない魅力を感じ、彼らのホスピタリティーや人柄に愛着と共感を抱き、またその文化に親近感と敬意を抱いたことも大きな要因です。それほどこの地の人々に魅力があったからこそと今、つくづく感じております。

この20年間にタイは大きな経済発展を遂げ、山地民の社会も大きく変わりつつあります。貧困のみならずさまざまな問題が子どもたちの前に立ちはだかっています。まだまだ支援が必要な子どもたちが数多くいます。今回の受賞に際しましては、身が引き締まる思いであるとともに、今後もさらにタイの人々のためにできる限りの支援を続けていきたいと、気持ちをあらたにしております。

日本国総領事館のみなさまにおかれましては、タイ北部で生活する日本人の安全と発展、タイ北部の住民のかたがたの自立支援事業の充実など、今後ともご尽力いただきますことをお願い申し上げます。

最後に、本日お集まりのかたがたのみなさま、そしてタイと日本のこれからの友好と両国のさらなる発展を願って、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

表彰式の様子
レセプション会場にて。スタッフ、寮生代表は民族衣装で出席

来賓代表祝辞

  芝浦工業大学名誉教授
さくらプロジェクト顧問
畑聰一

まず、三輪さんとここにお集まりのみなさんに、心よりお祝い申し上げます。また、日本政府、特に外務省のかたがたにお礼を申し上げます。

さくらプロジェクトを設立した頃の熱い思いについてお話しいたします。21年前、私は、当時、拠点を東京からチェンラーイに移して山地民の村々を訪ね歩いていたジャーナリストの三輪さんを頼って、アカ族の集落を取材に来ました。合流場所であるチェンラーイのゲストハウスでお会いしたのが最初です。私は芝浦工業大学の建築分野の教員として、内外の住まいや集落についての調査を行っていました。

その頃まで、私は地中海沿岸と東アジア地域の調査をしていましたが、東南アジアについては初めての経験でした。いきなり素朴なアカの村を訪ねて、大きなカルチャーショックを受けました。当時の家屋は竹とヤーカーでつくられていましたが、それをわずか2、3日で完成させ、手を加えながら5年ほど持たせるというものでした。

このような農地の生産性に応じて移動をくりかえすアカ族のテンポラリーな住まいのつくりかたには大変驚きました。そこに、何百年というパーマネントな耐用をめざす地中海の石造の住まいとは異質な合理性をみいだしました。日本の建築教育は欧米からもたらされて独自に発展したものです。が、これまで、このようなアジアの居住文化と向き合い、真剣に掘り下げてこなかったという反省をいたしました。

調査の終盤、三輪さんから彼らへの教育支援を一緒にやりたい。日本にいて手伝ってほしいと持ちかけられました。山地の人びとと接しながら、無文字社会に生きる彼らに必要なのは、教育を受けて、タイ社会に同化することだと感じていました。彼らもそれを強く望んでいました。わたしには三輪さんの提案を断る理由はありませんでした。

その後、さくらプロジェクトは順調に成長し、北タイになくてはならないNGOのひとつになっています。それを成しとげたのは三輪隆という多才な人物であったことは言わずもがなですが、加えて、三輪さんの山地民と接する態度や山地民に寄せる想いが、20年前と少しも変わっていないことに驚かされます。さくらプロジェクトの素晴らしさは、生徒たちがそのような人間性に触れ、突き動かされて努力をしながら育っていったことにあると、私は考えています。

三輪さん、このたびは大変おめでとうございます。さくらプロジェクトにこれまでかかわってこられたすべての人たちとともに、この栄誉を分かちあいたいと思います。

卒業生代表の祝辞
卒業生代表の祝辞
文化省文科奨励局勤務
カンポン・チャオワタナーサクン

在チェンマイ日本領事、職員の皆様、ご来賓の皆様に一言ご挨拶申し上げます。

隆さん、このたびの受賞、まことにおめでとうございます。

私は、カンポン・チャオワタナーサクンと申します。ヤオ族のタイ国民です。私は、さくら寮設立当時に入寮し、中学1年から大学院を卒業するまで、さくらプロジェクトで支援を受けました。

皆様、さくらプロジェクトと言えば、タイの山地民の人の多くは、まず、ひげを生やした隆さんを思い浮かべます。それはさくらプロジェクト設立から現在に至るまで、いつも隆さんがそばにいてくださったからでしょう。

隆さんは、多くの貧しい子どもたちを支援する活動に全身全霊を捧げてこられました。いつも微笑みを絶やさず、どのような活動にも真剣に取り組まれ、さくら寮の子供たちや周りの人たちに愛情を惜しみなく注いでこられました。私たちは、心の底から隆さんに感謝し、その気持ちを忘れたことはありません。

私自身の思い出として、さくら寮に足を踏み入れた最初の日のことをよく覚えています。私は、数枚の色あせた服を入れた古ぼけたリュックサックに、新しい緑色の草履といういでたちで寮にやってきました。人生において履物を履いたのはそれが初めてだったかと思います。所持金20バーツと簡単な身のまわりのものだけを持っていました。それでも私は温かい歓迎を受け、隆さんや先輩、職員さんに親切にしていただきました。振り返れば、この日の出来事が、私の人生における重要な分岐点になりました。 これまで20年間、隆さん、スタッフのみなさん、里親や支援者の皆様の愛情と思いやり、献身的な取り組みが、タイ山地民の子どもたちの生活の向上に寄与してきました。

さくら寮は、多くのタイ山地民の子どもたちに、人生における重要な機会を与えてきました。昔は、山地民の子どもたちは、家計が苦しく、夢も希望も持てませんでした。それが今は、生活の質が向上し、誇りを持って社会の中で生活をすることができるようになりました。看護師、軍人、警察、エンジニア、公務員として活躍している人もいます。また、有名企業や民間開発組織で働く人や自営業を営む人もいます。さらに、少なからぬ数の卒業生が生まれ育った村に戻り、村や地域のリーダーになっています。

過去20年間にわたるさくらプロジェクトの活動は、多くの人々にとって忘れることのできない歴史として刻み込まれています。
さくら寮卒業生である私は、多くの山地民の仲間たちとともに、さくらプロジェクトで人生の重要な機会を与えられました。ご支援くださった日本の皆様、本当にありがとうございます。おかげさまで、私達は生活の質の向上の重要な基盤となる教育を受けることができました。

これまでさくらプロジェクトの活動をご指導、ご支援くださった在チェンマイ領事のかたがた並びに職員の皆様に心より御礼申し上げます。

隆さん、この度はおめでとうございます。私やさくら寮の子どもたちにとってもう一人の父親とも言える隆さんに、心から感謝しております。隆さんは、貧しいタイ山地民の子どもたちに夢を与え、私の人生の生きる力となってくださいました。どうもありがとうございます。

  卒業生代表の祝辞
スタッフ、OB、支援者代表の出席者

 

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